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三浦主事の民事録
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改憲論議は意味がない

2017/10/22 21:25
日本国憲法は国内の最高法規ではない。1959年在日米軍が憲法違反かどうかをめぐって争われた砂川裁判で、田中耕太郎・最高裁長官が「日米安保のような高度な政治的問題については、憲法判断をできない」という判決が確定してしまった。はるか昔1959年12月16日のことである。このことは安保条約とそれに付随する秘密協定が日本の最高法規であると認めたことになるということである。日本国憲法は9条2項を含めて安保法体系の下部にある。日本の最高裁は安保がらみの日本人の人権侵害や国策上の問題には絶対に違憲判決を出すことが出来ない。そもそも日米合同委員会において憲法を無視した協議が各省庁と行われており、それが公開されない密約として日本国憲法を支配しているのである。そもそも砂川判決がアメリカ政府の指導と誘導によって進行していたことが公文書の公開によって明らかになっている。

日本国憲法が日本人が作った最高法規ではないのであるから、憲法だけを改正したり、いじったりしてもなんら意味がないのである。昨今の憲法改正が、9条2項を残したまま自衛隊を軍隊として認めるなどの迷走をするのは安保法体系を憲法の上位に戴いているからである。在日米軍がいまも存在し、日本の領土と領海を支配し続けていることから、日本はいまだに米軍に占領されたままである。安保条約とそれに関連した秘密協定、そして国連憲章における唯一の敵国の規定(第53条、107条の敵国条項)を同時に解消しなければ憲法9条2項は改正することができない。

当時の大西洋憲章における理想主義においては、武力の否定と国際連合による世界政府の理念が均衡していたのであって、憲法9条2項はそれなりに理由があるものであった。

1947年9月19日昭和天皇による「沖縄メッセージ」が出された。寺崎英成氏が天皇の代理としてマッカーサーの政治顧問であったシーボルトに対して、天皇のご意向を伝えたものである。寺崎氏は、「アメリカが沖縄その他の琉球諸島の軍事占領を継続するよう天皇が希望していると、明言した。・・・さらに天皇は、沖縄に対するアメリカの軍事占領は、日本に主権を残したままでの長期リースというフィクションにもとづくべきだと考えている。天皇によるとこのような占領方法は、アメリカが琉球諸島に対して永続的な野心をもたないことを日本国民に納得させるだろう・・・」。ついで、1950年6月26日昭和天皇は来日中であった国務長官ダレスに対して、ニューズウィーク東京支局長兼CIA協力者のパケナムを通じて第二の沖縄メッセージを伝えた。吉田首相がとっている講和条約締結に向けての基本方針(自主防衛の方針;筆者注)が間違っていること、「経験豊かで日米双方より信頼されている人々」が参加できれば、「最近起きた米軍の基地継続使用問題も、日本からの自発的な申し出で解決され、あのようなあやまった論争を引き起こさずにすんだであろう。」と書かれていた。

このことは、冷戦と言う逆コースが始まる前の限定された状況、そして朝鮮戦争が始まる直前という状況下、さらには大西洋憲章の理想主義が生きていた時代ではあるが、一時的にせよ天皇が米軍を征夷大将軍として認めたことを意味する。ところが米軍は潜在的な荒夷であるからこれは敵に日本国の軍事と行政権の一部をアメリカに委譲することを意味するのである。

「日本国は、その防衛のための暫定的措置として・・・日本国内およびその付近にアメリカが軍隊を維持することを希望する」と旧日米安保条約前文には書かれていた。

「他国の領土を併合することなく、併合と同じ利益を実現する手段としてこれほど巧妙な方法を私は知らない・・・それらの地域は、併合されもおらず、信託統治制度にもとづく非自治地域でもない。そこに存在するのは・・・ただ恐怖におびえた顔をもつ「法的怪物」なのである。」(ジャン・ロッシュ)

今も、日本を永久に武装解除されたままにしておくこと(9条2項を執筆したケーディス)。在日米軍はこの方針の下、原発などの施設に対する低空飛行訓練を毎日のように行っているのである。1988年6月25日愛媛の伊方原発のすぐ北側に米軍機が墜落して乗員7名が死亡する事故があった。これは伊方原発を標的にした攻撃訓練であったと思われる。今月(10月16日)広島県北広島市上空において米軍機による火炎弾(クレア)の投下訓練が低空で行われたと報道されている。ここは低空飛行訓練コースのブラウンルートに当たっているのである。これらのことは在日米軍にとって日本は今尚敵国として封じ込めの対象となっているという事実を明らかにしている。

「アジアの不安定要素は日本。米中両国は緊密に協力して、日本を押さえつけておくべきと確信する(江沢民。)」、「米政府は中国の軍拡政策に反対すべきではない(ウイリアムベーカー国防長官)」。これは1990年代の話であるが、米国は軍事目的に転用できる米ハイテク技術を中国に大量に売却することを提唱し、実際に実行した。クリントン大統領のときである。

自主的に軍事と行政権の一部を進んで米軍に売り渡しているとはどういうことか。それは死の恐怖にかられながら生きるために、卑屈にへりくだっているというみっともない自らの状況を内的に緩和し、打消して安心しようとする狡猾な態度なのである。南方戦線で米軍の捕虜になった日本兵が、米軍の飛行機に同乗し、積極的に日本軍の潜んでいる場所を教え、的確に攻撃出来るように教える態度と同じであり、抑留されたラーゲリで捕虜の取り扱いに不平を言ったり、ソ連を馬鹿にする言葉を吐いた同僚にそこでは相槌を打ったのち、それをひそかにソ連側に密告して同僚を敵に売った態度と同じである。

かつて旧民進党の野田首相が消費税値上げ反対は公約であり絶対に守ると言いながら、首相になったとたん消費税の値上げは信念をもって行うと前言を翻したのは、財務官僚に説得されたのではなく、日本の主権者が米軍であることに気がついたからである。米軍ひいてはアメリカ国務省の意向が絶対であり、国民をだました結果になってもそれは国家に関することであるから気にしないことこそが日本人の生き方として重要なのである。

戦後捕虜と言う狭い場所から、米軍が支配する日本と言う広い囲い地に移された日本人は、今度は第三者を介しての密告と言う方法を編み出した。元軍人である吉田清治に嘘の証言をさせて、日本軍が韓国の少女を強制連行したという記事を捏造した朝日新聞の方法であり、当時中国にいた国民党政府側に立つアメリカ人宣教師のプロパガンダをそのまま引用して、日本軍が南京で20万人の市民を虐殺したという捏造記事を作り上げるという方法である。

最近では、小池東京都知事がかつて政府にいた時、クールビズと称してネクタイをはずさせ夏服の画一化を図った。そして今度は東京都知事として家庭内の喫煙を禁止する条例を制定した。このように新しい行政と称して、国民の生活、内面の自由の領域に行政の手が忍び寄っている。国家は家族や個人の自由には介入できないというのが近代憲法の原則である。ところが国民は憲法違反の声を上げるどころか、そのことに思考をめぐらすこと自体が不可能となっている。反日政策しかできない政治家は日本を異国に誘導しようとするハーメルンの笛吹きである。

日本人は、安保法体系と国連憲章の敵国条項、そして憲法9条2項と在日米軍に支配されていて尚且つ、「密告する」日本人(サイコパス)に支配されている。憲法改正問題が、憲法に指一本も触れてはいけない勢力と、自衛隊を合憲としようという勢力で事態が硬直化し、一歩も動けないのはその硬直状態に国民の思考を押さえつけておくためである。それは安保法体系と在日米軍が日本の支配者であることを恒久化し、問題の本質に日本人の目が注がれるのを阻止するためである。

アメリカ人はこの日本人の変節についてよく知っている。アメリカ人は人を評価するときに、「インテグリティ」のある人に最高の評価を与える。「高潔で清廉な人」という評価である。「インテグレイト」とは統合する、他のものと正しく融合する、差別をしないなどの意味で、人格上の統合性、主義一貫性があり、強いものから言われたからといって自分の立場を変えない、自分の利益になるからといっていい加減な嘘をつかないという意味である。アメリカ人は支配者に嬉々として協力し、仲間を平気で裏切る日本人を心のそこから軽蔑していると思われる。

インテグリティのない日本人はキョロキョロと家庭内の禁煙条例に違反した家族がないか探し出し、密告しようとするのだろう。

(この記事は、矢部宏治氏「日本はなぜ基地と原発を止められないか」(集英社インターナショナル)の5章を主として参考にしています。)










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